前回の続きで、今回は、乾燥している肌のニキビ対策としておすすめのスキンケア成分についてのお話しです。
皮膚科の診察で患者さまからよく聞くフレーズとして、
「ニキビがあるから、洗顔と化粧水だけして、保湿は控えめにしています」
という言葉を耳にタコができるくらいよく聞きます。
でも実際には、保湿を十分にしていないことでニキビが長引いているケースも少なくないのです。
そこで、ニキビがあっても使いやすい保湿設計とは何か、について解説します☺️
なぜ「保湿=ニキビが悪化する」と思われがちなのか
多くの場合、過去にベタつくクリームで毛穴が詰まったり赤ニキビが増えた、といった経験があるようです。
ノンコメドジェニック、という化粧品製剤に付随する特徴があるように、一部のグリセリンなどの基剤でコメドができやすい、という報告もあります。
ニキビがあっても使いやすい保湿設計とは
① 水分を保持し、油分でフタをしすぎない設計
ニキビがある肌に必要なのは脂を足すことではなく、角質層の水分を逃がさない環境を作ることです。
ポイントとしては、セラミド・グリセリンなど水分保持型成分が中心で、油分は「最低限」に設計されているものが理想です。
② バリアを補いながら、炎症を助長しない
冬ニキビの多くは、目に見えない炎症(サブクリニカルインフラメーション)を伴っています。
そのため、刺激になりやすいアルコールや強い清涼感・収れん成分が多いと、一時的にさっぱりしても、後から角質層が乱れて、炎症が悪化しやすくなります。
ポイントとしては、しみない・赤くならない・使い続けられる安心感が、保湿剤選びではとても重要です。
炎症を抑える効果のある成分として、グリチルリチン、シカ、ナイアシンアミド、パンテノールなどが配合されているものを選ぶと良いでしょう。
③ 角質を「整える」設計であること
ニキビがある肌は、角質が厚くなっていたり、乾燥と皮脂分泌がちぐはぐといった状態でありがちです。
この状態でピーリング成分や強い角質ケアを重ねると、皮膚バリアがさらに壊れ、ニキビが長引くことも。
角質を「削る」のではなく、「整える」ことが適切で、セラミドの補給はこの点で非常に相性が良い成分です。
特にアトピー素因のある方におすすめしたい理由
乾燥肌やアトピー素因の方の肌はバリア機能の不安定さを背景に持っていることが多いです。
それに、ニキビがあると「何か足すのが怖い」「できるだけ何もしない方がいい」と感じる方も多いのですが、冬の肌では“何もしない”こと自体がニキビの増悪要因になる可能性が高いのです。
✔ 乾燥してつっぱる
✔ 洗顔後すぐに赤くなる
✔ 夕方に皮脂が急に増える
これらはすべて保湿不足のサインです。
そのためニキビ治療+セラミドなどの保湿を並行することで、肌や毛穴の入口の詰まりが改善することが期待できます。
✔ 炎症が起きにくくなる
✔ ニキビが治るまでの期間が短くなる
✔ 再発しにくい肌状態になる
が叶い、健康な肌を取り戻すことにつながります。
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ニキビ治療成分の中でも、乾燥肌・敏感肌・アトピー素因のある方に比較的使いやすい成分として近年注目されているのが「アゼライン酸」です。
アゼライン酸が冬ニキビに向いている理由
アゼライン酸には
✔ 毛穴の詰まり除去
✔ アクネ菌の抗菌作用
✔ 皮脂生成抑制
✔ 赤み(炎症)軽減
✔ 色素沈着予防
といった、働きがあり、白ニキビや赤くなり始めた初期ニキビ、繰り返すポツポツニキビの治療に向いています。
さらに抗菌作用がありながら、耐性菌の心配が少ないという点も、長期的に使いやすい理由です。
ただし、冬は使い方が重要で、アゼライン酸はピーリング剤ほど強くはありませんが、角質代謝に関与する成分です。
そのため、冬の乾燥した肌に、毎日・いきなり全顔に・保湿なしで使ってしまうと、 ヒリつきやつっぱり感、赤みの悪化につながることがあります。
なので、まずは部分使いで、ニキビができやすい部分だけに塗ることから始めて、フェイスライン・口周りは避けるようにし、夜だけ週2〜3回からがおすすめです。
そして、必ず、セラミドなどの保湿と「セット」で使うことで、刺激感が出にくく継続しやすくなる、というメリットがあります。
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赤ら顔やアトピー素因のある肌のニキビ治療では、積極的な治療で攻める、という発想がかえって肌環境の悪化につながることがあります。
まず炎症を起こさせないように、保湿によって肌を落ち着かせ、その上で必要最小限の治療を足す、から始めてみましょう!
このブログ(其の二)から読み始めた方へ
そもそもなぜ乾燥しているのにニキビができるの?という原因については、[こちらの記事(其の一)]で詳しく解説しています。
続きはこちら▶︎ [其の三:化粧水の選び方] / [其の四:マイクロバイオーム]